厨子のこと④

(続き)
「半生」ときましたが、この場でそれについてあまり書くつもりはありません。
仏壇には、常に「影」が存在していると私は考えています。
それは個人として仏壇に関わっている分には、大きく意識するようなことでは無いようです。
しかし自分を含めた家族といった、少し単位を大きくして関わりを考えてみた場合、その「影」の存在をを強く感じるのです。
それは別に私の家族に限ったことではありません。

家族という単位の話になったところで、もう一度個というものについて考えます。
私自身、例えば作家という個人の存在を深く考え悩んできたこともあり、とにかく人を「個」で捉えすぎる傾向がありました。
若い頃は周りのひとや事情に対して強くそのように接してきたと思います。

しかし後々自分や他者のルーツに興味が湧くようになったときに、その取り巻く境遇ひいては家庭環境に興味を持つようになりました。
最近は自分自身がその単位を持つようになったので、それについて興味を持つだけで無く、理解しようとする気持ちがようやく出てきたように思います。
良くも悪くも「丸く」なったのです。

そして他者からそのような家族の話を聞くにつれ、その枠組みが大きく違えど、それぞれ共通する「影」的なものを認めるようになってきたのです。

(続く)

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